NOTHING GOLD CAN STAY

さて、今回ご紹介する「NOTHING GOLD CAN STAY」 は、スケーターでありアーティストのORIGINAL STYLE氏が描いたスケートのスポットの画集であるとともに、その絵に更に数人のアーティストが自分のアートワークを描き入れた作品を集めた一冊。


この方、面白いのが画材にインクと珈琲を使っているという点。
僕も味出しにたまに珈琲や紅茶を使うのですがレギュラー画材として使っている人は初めてです。


コラボレーションしている作家さん達も彫り師の方とか、


グラフィティの方など、多種多様。


もちろん、皆さんスケーターです。


コラボレーションしている風景画は、それぞれのアーティストが思い入れのあるスポットだとか。
こういうリンクさせる感じ、良いですね。

作品集ですが、それぞれのアーティストのインタビューや作品も紹介されてるので、それ読んだ後に絵を眺めるとまた違って見えるかも。

で、ですね。突然の告白ですけど、僕はスケートが出来ないんですよ。
昨夜なんて、夢の中でさえ滑れなかったほど….。
でもね、スケートやスケートを取り巻く文化には昔からとても惹かれてしまいます。

スケート文化は、アート・音楽・ファッション・個々のライフスタイルやコミュニティなどなど、どれも独自の雰囲気や自由なスタイルをキープし続けていて、気持ち良く素晴らしいし、そこに「あぁ、面白い事の周りには、自ずと良いものや人が集まってくるんだな」と率直に感じられる流れと渦があるように思うんですね。

この作品集のアーティストが特別なわけでなく、渦中のスケーター達自身もクリエイターである事が多く、スケートや生活を通して感じた諸々のアイデアをカタチにし表現している人は沢山居るんです。きっと皆、自分のライフスタイルを充実させて楽しむ事、それを共有する事が好きなんでしょうね。

「都市文化とは、住み良い社会とは云々かんぬん」で、クラブを摘発したり、頼んでもない団体を作り中間マージンを搾取する方々には、こういう「ローカルで利益を生まないカルチャー」なんてなんの価値も無いのかもしれないですけど、面白いものを創作し表現する人々の多くは、利益や利権の枠組みの外で豊かさを表現・発信し続けているんじゃないですかね?縛る事でなく開放する事で楽しめる社会を作ろうっていう純粋な想いで。本来であればそのような人達の財布こそが少しは豊かになるべきなのですが……。

はい、講釈はさておき、こういった趣旨のエキシビジョンが求められ開催されて、こんな冊子が世に出ることで、僕個人としては安心したり、創作意欲が出たりして、また頑張れるわけです。このYEALO!でもそういった何かを発信出来てると良いなぁ。